HACCP対策!スタッフがケガをした時、その絆創膏で大丈夫?

飲食店でHACCPを導入する際には、スタッフの衛生管理も大切です。
一般衛生管理のうち、個人衛生と呼ばれるもので、手洗いや衛生的な服装、体調など、個人が気をつけなければならない衛生管理です。
個人衛生のチェック項目の中で、手に傷があるかないか、があります。
スタッフの手に傷があった場合、どうしたらいいですか?
1.個人衛生とは?
個人衛生とは、衛生管理の中でも基本中の基本となります。食品に関わるスタッフすべてに関係する衛生管理です。この個人衛生が一人でもできていない場合、そこから食中毒が起こる危険性があります。
近年増加しているノロウイルスによる食中毒は、人から人への感染したケースが多くみられます。人から人へ感染する場合、この個人衛生が問題になります。
例えば、手洗いがきちんと出来ていない、体調不良であったが調理に従事した、など個人衛生が守られなければ、食中毒を引き起こす原因にもなります。
個人衛生の主な項目としては、手洗い、清潔な衣服、体調管理です。
1.1手洗い
手洗いは、一般的にさっとする手洗いとは違います。手のひら、手の甲、指の間、親指の付け根、手首まで入念に洗う必要があります。手は、いろんなものを触ります。その手が清潔でなければ、食中毒菌を広げてしまうことにもなりかねません。
調理前、トイレの後など、手を清潔に保つために必要な衛生管理です。
1.2衣服
清潔な衣服については、エプロンや制服が汚れたままではなく、きれいな状態かどうかが問題になります。調理をしていると汚れてしまう物ですが、それを汚れっぱなしにしておくと、菌が繁殖しやすくなります。調理中の服も大切な個人衛生です。
1.3体調管理
そして、何より大切なのは、体調管理です。
下痢や他の感染症の疑いがある場合は、食品にふれてはいけません。いくら人手不足だからと言って、体調不良のままお店をやってしまい、そこからノロウイルスの食中毒が出てしまったら、お店の損害はとんでもなく大きい物になります。そして、体調管理は体の中、だけの問題ではありません。手に傷があるかどうか、も問題になってきます。
例えば、調理中にちょっと切ってしまった、ということもあるでしょう。調理以外でも指を少し切ってしまった、手に傷がついてしまった、という状況は考えられます。
傷口には、黄色ブロウ球菌が繁殖する危険があり、それも食中毒のリスクとなります。手あるいは腕に傷がないかどうか、それもチェックする必要があります。
2.手に傷ができてしまった時の対処法
発熱や下痢があれば休むしか方法はありませんが、調理途中でちょっと指を切ってしまったり、何かで手に傷ができてしまった場合、それだけでお店を休む、ということは難しいでしょう。
手に傷がある場合は、できるならば、調理担当から外す、というのがベストですが、人手不足の昨今で、その通りにはできない状況が多くあります。
防水の絆創膏を貼ればいいんじゃない?
調理中にケガをしたり、手に傷がついてしまった場合、絆創膏程度で済む場合は、傷口を清潔にしたあと、絆創膏を貼り、その上からビニール手袋をして調理を続けることができます。
そうすることで、傷口が直接食品に触れることがなく、また、ビニール手袋をすることによって、絆創膏が剥がれる心配もないため、傷がある場合は、そういった対処をします。
ただし、使用する絆創膏とビニール手袋に注意が必要です。
3.食品業界の絆創膏とビニール手袋
普段、ちょっと指を切ってしまった、という時は、茶色の絆創膏をします。指についた小さな傷などは、茶色の絆創膏をして、あまり目立たないようにします。
しかし、調理をする人にとっては、全く逆の発想が必要です。
調理をする人の場合、目立つ絆創膏を貼る必要があります。
目立たない絆創膏であれば、何かの拍子に取れてしまって、取れたのに気づかないことがあります。特に手で何かの作業をしていたら、手を動かしている間に取れてしまった、という経験は、誰しもあるでしょう。
ところが、食品業界でそれをやってしまうと、商品に絆創膏が入ってしまいます。
さらに、茶色の場合、調理した料理の中に入り込んでしまったら、気づきにくいことも考えられます。それをそのまま提供してしまったら・・・。考えただけでぞっとします。
そこで、食品業界では、目立つように青色の絆創膏を使用します。
実際に販売されています。こちらから購入できます。
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透明なビニール手袋で調理する人もいますが、最近では、手袋も青色のビニール手袋で行う所が増えてきています。
なぜ青色?
青色は、料理には使われることが少ないからです。
茶色や白、緑、赤などの中に青色のものが入っていれば気づきやすく、目視でのチェックでも見逃されにくいからです。
青色のビニール手袋も販売されています。
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4.まとめ
HACCPの一般衛生管理にある、個人衛生では、スタッフ一人一人の管理が大切です。スタッフの手の傷のケアも大切な衛生管理です。
便利なアイテムを使って、ケガをした際の対策をしておきましょう。