HACCPの本丸!手順6(原則1)のハザード分析

HACCPの手順6から、いよいよHACCP計画に入っていきます。

手順5までで、製品が、原材料から加工されて出荷されるまでのフローチャートを作成しました。そのフローチャートを元にハザード分析、つまり、どういった食中毒の危険があるか、をすべてピックアップしていきます。

HACCPの手順全体については、こちらのブログをご参照下さい。

1.ハザード分析をするための準備


ハザード分析の部分については、多少の知識を要します。どんなものが食中毒の原因としてあるのか、を知っておかなければ、作業工程において、食中毒の危険をピックアップすることが難しくなるからです。


微生物の専門家ほどの知識は必要ありませんが、食中毒となる原因菌の基礎的な知識は必要になってきます。また、分からない場合は、調べて、何が食中毒の原因となる菌なのかを知っておく必要があります。


ここでは、簡単に説明していきます。
食中毒の原因としては、大きく分けて3つあります。


①生物的危害要因


②化学的危害要因


③物理的危害要因

①の生物的危害要因とは、O-157やノロウイルス、などといった細菌やウイルス、アニサキスなどの寄生虫などのことです。食中毒のニュースでもよく耳にする原因です。工程表の中で、リストアップする中でも、一番多くリストアップする分野です。

②の化学的とは、ふぐ毒やカビ毒などの毒、あるいは、洗剤混入などが原因となる場合です。

③の物理的とは、金属片や魚の骨など、異物混入などの場合です。

①の細菌やウイルスなどの危害要因は、種類も多く、食品や状態によって、繁殖する、しない、など様々です。ハザード分析をする際には、食中毒の原因菌について書かれてある本や情報を参考にして行いましょう。

2.具体的なハザード分析の方法


まず、手順4と5で作成した工程表のフローチャートすべてに通し番号を振ります。例えば、原材料の牛肉の受入が1、スパイスの受入が2・・・という風に順番にふっていきます。


その後、その番号ごと、つまりは工程ごとに、食中毒になる危険をリストアップしていきます。
例えば、1の牛肉の場合であれば、納入時に汚染されている可能性もあるので、牛肉による食中毒の原因となるO-157を記入します。


ハザード分析の書類も、特に決まった書式があるわけではないので、エクセルなどで、番号とハザード(食中毒の原因)を記入して作っていきましょう。


スパイスの場合だと、カビ毒などの危険もありますので、受入時の2番にカビ毒を記載しておきます。


牛肉を受け入れた後、混ぜたりする場合、続けてO-157の危険、加えて、ブレンダーの歯が欠けたりした場合の物理的要因(金属片)などもハザードになりますので、追加で記入します。また、人の手を介することによって、ノロウイルスに汚染される危険もあるので、それも追加して書いておきます。とにかくその工程において、どんな食中毒の原因があるか、を全てリストアップしていくことになります。


HACCP計画の中では、ここが最も大変な作業となります。


ここで見落としてしまったら、食中毒の原因となる危険を見落とすことにもなりかねないので、HACCPチームで議論をしてリストアップしていくことになります。

3.危険の可能性をリストアップすることで安全が保たれる


各工程において、全部、危険をリストアップする、というのは、とても大変な作業ですが、ここがHACCPの最大の特徴になります。従来の管理のやり方としては、完成品において、金属探知機で調べたり、抜き取り検査をして細菌の有無を調べたりしていました。しかし、それでは、どの段階で入り込んだのか、特定するのが大変です。


HACCPは、製品が出来る最終段階ではなく、製品が出来る最初の段階から、食中毒の原因となるものはなにか、をリストアップします。そうすることで、どの工程でどんな菌にさらされる危険があるのか、ということを把握することができます。


このあと、重要管理点などを決定していく手順に入っていきますが、一番最初にすべての危険をリストアップすることで、重要管理点だけではなく、工程全体として管理しているということになります。


これが、HACCPの衛生管理の特徴です。

4.まとめ


HACCPにおけるハザード分析は、衛生に関する知識を使って、作業工程のすべての段階において、どんな食中毒の危険があるかをリストアップします。それによって、金属探知機や抜き取りだけではスルーしてしまっていた危険を把握することができ、安全性を保つことができます。

ハザード分析が社内だけでは難しいとお考えの方は、HACCPコーディネーターにご依頼ください。詳細はこちらをご覧下さい。

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